2006年4月3日月曜日
映画『グリーンマイル』
ちょっと前にNHK-BSで放送された映画『グリーンマイル』の録画を見た。
この映画は何度もテレビで見ているのだが、放送時間的にカットされてないみたいなので改めて見ようと思ったのだ。
何度見てもいい映画だな、と思う。
コーフィーが抱え込む悲しさ、牢獄(グリーンマイル)の中の心優しい人々、どうにも許し難い人々、人の心の内側をちゃんと掘り返していると思う。
また、い
つもはカットされていて今回はじめてみたシーンに、看守のポールが官選弁護士を訪ねる場面があった。
そこでわかる事は結構重要なので何でカットされるんだろう、と不思議に思う。
時代は大恐慌時
代のアメリカ、ということ。
彼は人種差別主義者でもある。
それ以上に愛犬に息子を襲われて酷い傷を負わされる、という悲しい過去も背負っている。
普段は優しい顔をしていてもいつか裏切ら
れる、そんな彼の個人的な思いとアメリカに根強く残る人種差別、大恐慌という時代が人の心に落とした暗い影が重なり、ジョン・コーフィーはろくな弁護も受けられず、死刑宣告されてしまったんだろう。
大
恐慌。
アメリカ国民の1/3が失業して路頭に迷っていると言っていた。失業率にすれば30%超。
ちょっと前まで日本も不景気だった。
自殺する人も大勢いた。(これは今でも多いが)
人の心は不景気になるとすさむ。
少しの優しさよりも競争に勝たなければ生き残れない、という窮屈な
論理が正義とされる時代。
コーフィーはどれだけ多くの悲鳴や悲しみを聞いてきただろう。
最後のシーン、コーフィーはもう疲れた、と言う。
これ以上人間の醜い部分を見聞きするのは辛すぎる
、という。
アメリカが最も暗かった時代。
コーフィーは処刑されることでほんとに救われたのだろうか、
という疑問は常に残っている。
それから、劇中で使われる映画のこと。
「♪ ~Heaven~I'm in heaven. ~♪」
とミュージカル風な映画。
なんだろうなーってすごく気になっていたらようやく最近分かった。
/>『トップハット』という1935年の作品らしい。いつか見てみたい気もするが、ツタヤにあるだろうか?
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