先日のニュースで
「太陽系に第9番目の惑星が存在?」
というような見出しがありました。クエスチョンマークはスポーツ新聞みたいです。
その存在が予測されただけで、実際にはまだ見つかっていません。
18世紀まで太陽系の惑星は水星から土星までの6個と考えられていました。
第7の惑星、天王星は1781年にイギリスのハーシェルによって発見されました。
海王星は、天王星のふらつく動きからこの軌道の外側に惑星があるのではないかと推測され、フランスのルヴェリエとイギリスのアダムズの軌道計算で予測された位置を観測して見つかっています。
惑星の軌道には一定の法則があるのではないか、と考えた人がいました。
18世紀のドイツの天文学者ティティウスとボーデです。彼らが見つけた法則をティティウス・ボーデの法則と言います。
ニュースによると、この9番目の惑星は質量が地球の約10倍もあり、直径は地球の2~4倍と見積もられています。
そして驚くのは、公転周期が1万~2万年と見られていることです。
9番目の惑星とされた冥王星の公転周期が247年あまりです。
1万年~2万年とされる長大な軌道のどこかに、そんな(比較的)大きな惑星があってもなかなか見つけるのは難しいでしょうね。自分が生きている間に見つかるでしょうかね?
冥王星の発見ですら「奇跡」と呼んでも差し支えないほどの偶然でした。
宇宙、そしてそれに関するニュースに触れるたびに、世間の「常識」というものがなんてちっぽけなものだろう、と思います。
かつて太陽系9番目の惑星と信じていた「冥王星」は、今では惑星の名で呼べなくなり、表題の番号を持つ小惑星が正式な区分です。
昨年から今年の1月にかけて、アメリカの無人惑星探査機「ニューホライズンズ」が接近して詳細なデータを地球に繰り続けています。(最接近は2015年7月)
この貴重なデータ送信は今年いっぱい続く予定だそうです。
複雑な地表をもつこと、地球の水循環のような窒素循環をもつこと、もや状の大気をもつこと、「ニューホライズンズ」から送られてくるデータは驚きの連続でした。
この「ニューホライズンズ」が打ち上げられた2006年の時点では、冥王星は惑星でした。なんとも不思議な話です。
宇宙に限らず、学問の分野すべてにおいてそうなんですが、人類はいまだ知らないことが多いようです。
好奇心を失わず、常識を疑い、つねに最新の情報をキャッチアップすることが大事ですね。
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