2016年12月5日月曜日

突発性難聴における、高圧酸素治療

熊本市内には、「酸素カプセル」という名のサービスを行っているお店がいくつかあります。
実は自分は過去にこれを受けたことがあります。
これら、(医療目的ではない)一般的なサービスではカプセル内でただ寝ているだけです。
カプセル内の気圧は1.3~1.5気圧くらいになっているようです。
加えて、100%酸素、といことでもないようです。
今回、自分が受けた高圧酸素治療は、見た目は同じような感じでした。
カプセルの中に入って寝たままでいるだけ、という点も同じ。
違うのは、一般的な酸素カプセルよりもよりも高い圧力(自分の場合は2気圧)を加え、100%酸素を吸入すること。
これにより、酸素不足の臓器・組織を改善させる治療法です。
自分の症例の突発性難聴以外に、一酸化酸素中毒、腸閉塞などの疾患に対応しているそうです。


高圧(2気圧)下の時間は、自分は1時間でした。
圧力上昇、下降が、あわせて30~40分程度あります。カプセル内にいるのは、この2時間弱だけです。
酸素100%のために、静電気による発火リスクが極めて増大するため、カプセルに入る前に綿100%の専用衣に着替える必要があります。
身に着けている金属物(指輪、腕時計、ピアスなど)のチェック(何故か知らんが、コンタクトもダメらしいです)等、もろもろあって所要時間は2時間~2時間半くらいでした。

入って最初の20分くらいは圧力を上げています。
ダイビングで「沈降」している感じです。(2気圧ということは、水深10mの圧力に相当します。)
最初、入る前と加圧中(カプセル内に音声が通じるマイクがある。)に、くどいくらい「耳抜き、大丈夫ですか?」と聞かれました。
「ダイビングやっているので、大丈夫です」と言ったら、聞かれなくなりました。
鼻つまんだり、あご動かしたりして耳抜きしつつ、加圧時間を過ごします。

カプセル内はひたすら暇です。
私が通っていた病院ではカプセル内からテレビが見れるようになっていたため、テレビ見てました。
ただ、半分も見てなくて、ひたすら(良くなれ~、良くなれ~)と暗示をかけながら深呼吸してました(笑

突発性難聴とは何か、の項でも書きましたが、この病気は治療法が確立していません。
その中で、薬剤投与以外の血流改善策として、この高圧酸素治療が用いられているようです。

肝心の「改善効果はあったか」という点については、自分の場合を考えても良く分かりません。
ただ、酸素治療を行っていた頃と行っていない今を比べると、聞こえ具合の改善のスピードが少し違うような気がします。
でも、数値化できないし、天候のせいじゃないかとか、少しづつ減らしているステロイド剤の影響じゃないか、と言われても反論できないので、結論は出ません。
やらないよりは、やったほうがいい、というのが感想です。

外来通院時の高圧酸素治療費(単体)ですが、2980円/1回(3割負担)でした。

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