2019年3月22日金曜日

今朝は晴れていたのに、気温は高め。外気温計の表示はなんと10度。「夢酔独言」の感想

今朝は晴れていたのに、気温は高め、。朝5時半に家を出て出勤しますが、5時半の薄明の明るさが日に日に明るくなってきています。
外気温計の表示はなんと10度。
二けた!。晴れていて気温二けたってすごいねーますます春めいてきました。
通勤途中、農業公園の脇の道を通りますが、桜並木です。
すでにまとまった数の花が開花して、桃色の集団も目立ってきて、2分咲きくらいになっています。ここは来週末、3月末くらいが満開かも。


勝海舟の父親、勝小吉の自伝「夢酔独言」の感想を書きます。非常に面白い、生き生きと文章が踊っています。
自伝ですが序盤はなぜ、独言(自伝)を記すことにしたか、動機をくどくど書いています。
教訓じみたことをつらつらと書いているものを下に載せます。
結局のところ、不良旗本の自分を反面教師にせよ、と子孫に知らせるために、書いた、と言っています。
この不良、半端な不良と違う、当時、江戸一番の喧嘩が強い、不良といっていい。
そして、義侠(やくざ)の匂いが濃厚にある、貧乏旗本。

第一、利欲はたつべし。自分は多欲だったから、反面教師にせよ、と言っています。高相応に物をたくわいて。
もし友達や親類に不慮のことがあったならば、おしまずほどこすべし。
縁者はおのれより上の人と縁組むべから
ず。(欲を出すな、ということでしょうかね)
家来は貧乏人の子をつかうべし。
年季たちたらば分限の格にして片付けてやるべし
。(育てることの重要性でしょうか)
女色にふけるべからず。女にはきをつけるべし。(小吉さんは酒は飲まなかったが、女遊びは結構しています)
油断すると家を破る。小吉は女の事で、女房お信に死を覚悟させてしまう事件を起こしています。
世間に義理は欠くべからず。友達をば陰にてとりなすべし。常在坐臥とも柔和にして、家事をおさめ。
主人の威光をおとすことなし
。(お旗本の心意気でしょうか)
聖賢の道に志して慎みて守るときは一生安穏にして身を誤ることなかるまじ。
(ここはたてまえかな)後半は建前が多く、自身がまったくできなかったことを書いています。

ずいぶん、して出来ぬことはないものだ。
それになれるとしまえにはらくにできるものだ

(この部分は非常に共感します。)
けっして理外の道へ、いることなかれ。
いかようのことが出ても、人をばうらむものではない。みんなこっちのわるいと思う心がかんじんだ。
怨敵には恩をもってこたえば、まちがいはない。
善悪のむくいをよくよく味おうべし。


(このくだりは以前にも紹介していますが、感心した部分です。)
小吉さんは、生涯、人を恨んで事を起こす、と言うことは決してしていないひとでした。
むしろ、若いころ、出奔、家で、貧乏旅、乞食旅をしながら、行った先で人に好かれ、気に入られ、悪い目にあうどころか、人の親切で救われた場面がすくなからずあります。
いやむしろ、最終盤の丈助一件は、役人や住民が手に負えなかった事件をけっきょくうまく丸め込んで、大見得を切って解決しています。
小吉自身が勢いが肝心だと言っています。
勢いを掴むポイントもうまく抑えています。相手のスキを突く勘の良さは、若いころの剣術の修行や喧嘩の修行が物を言ったんだとおもわれます。
天性のものもあるかもしれません。
小吉は家庭事情はあまり良くはありませんが、父親からの愛情はしっかり受け止めていたようです。
兄彦四郎は真面目で、こきちとはそりが合わなかったようですが、義姉には世話を受けていたようです。
母親とは縁が薄く、養子にもらわれた先、勝家の養祖母のいびりにも耐えながら、乗り越えています。

実は、800円だし、アマゾンで購入しようかなと思っています。
恐らく、人生に迷ったときに読むべき本だと思います。
じぶんは十分に勇気づけられた。





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