2014年2月14日金曜日

ムーアの大予言 (Moore’s Law)

ちょっと間があきましたが


半導体メーカーの業績@2013


までに書いた半導体関連記事の続きです。




さてさて、半導体の世界には有名な予測があります。、


「集積回路上にあるトランジスタの数は2年ごとに倍になる」


というもので、インテルのムーア氏によって指摘されました。
俗に「ムーアの法則」と呼ばれています。
法則っていうと何か数学的な理論のようですが、正確には経験に基づく見通しなので、「法則」というよりは「予測」という表現の方が正確だと思います。
後世の扱われかたを見ていると「予言」としてあがめられているかのような印象さえ感じます。
ムーア氏本人の意図とは関係なく、いつしか「法則」と呼ばれるようになっています。
(原文は「Moor’s Low」で、「法則」は直訳。物理で言う、運動の法則は「Lows of Motion」 )


自然発生的にそうなったのか、それともその暗示的な言葉に縛られた技術者がノルマのような目標値として見たがゆえにそうなったのか、私には正確にはわかりませんが、少なくともこれまでのところこの予言通りになっています。
そして、十年くらいまえから「そろそろ限界だ」と言う声も上がってきています。
ムーア氏自身も物理限界になればこの予測は破たんするため長続きしないことを述べています。


ここまで主に14nmの話を中心にしてしました。
トランジスタの22nmや14nmあたりのインテルが採用した技術は一つの節目、と言えるような気がしています。
半導体メーカーは薄氷を踏む思いでこの世代の量産化を目指し、製造装置メーカもそのためにしのぎを削っています。
インテルは2016年までに次の10nmプロセス(Skymount)を準備しています。
その先は・・・現時点では不透明ですが、単純に考えると2018~9年ころには7nmに突入する可能性があります。
一桁台ともなると、生き残っている半導体メーカーはどれだけいるのだろう。