2006年12月22日金曜日

Dr.コトー 11話目

~Caution! ネタバレ注意~
以降に、ストーリーの展開など重要部分が記述されています。


前回はコトーの苦しみと課長や昌代さんの優しさといたわりに涙ぼーぼーでした。
今回が最終回。
おいらのTVドラマ・ブログネタとしても最終回?(^^ゞ


彩佳の手術の日が近づきます。
鳴海先生は手術の前に会ってもらいたい人がいる、とコトー先生を自宅に招きます。そこには寝たきりになって機械につながれた、言葉はおろか意思表示すら出来ない鳴海

先生の奥さんがいました。その昔、病気で倒れた奥さんを自ら手術してうまくいかず、結果こうして寝たきりの状態にしてしまったことをずっと自分のせいにして、心のとげとして悔やんでいる鳴海先生がいるのでし

た。コトー先生に、私の妻は生きていると言えるのか、という質問を投げかけます。そして言うのです。患者に対して特別な感情をはさんではいけない、人間がやる以上手術に絶対はないのだから、と。


いよいよ手術。
彩佳には剛洋が付き添います。
島ではみんな-和田さん、ミナさん、三上君、重さん、マリさん、剛利、ゆかりさんたちが心配しています。
手術は無事終了します。


かし、コトーは放心状態です。
術中、アクシデントのためコトーは自分を見失い、鳴海に「目の前にいるのは星野彩佳ではなく、1人のがん患者と思え」と叱咤されます。
その後空白はあるもののコト

ーは自分を取り戻し手術を再開しますが、やはり、彼にとって冷静で居られない状況だったのです。
ベンチに座って放心しているコトーに鳴海先生は、医者と患者の関係についてコトーの姿勢を批判します。


「ふざけるな」と、いつもは冷静な鳴海先生が自身の失敗と後悔を背景に、生ぬるい感情論に翻弄されるコトー先生に対し医者の風上にも置けないという気持ちを強烈にぶつけています。
鳴海先生の言

い分も理解できるし、彼の悲しみが伝わってきてここで泣けてきました。


ずーっとこれまでは嫌味ったらしいシーンしかなく、アンチ鳴海な人がいたと思いますが、この場面で熱い一面を見せたことで彼のキャラクターの深さを印象付け名誉挽回したんじゃないでしょうか。


いよいよコトーが病院を出るときに鳴海に対して質問の答えを返します。
人として答えるならば、鳴海が生きていると思っている限り生きている。
医師として答えるならば、鳴海が治療を続ける限

り奥さんは生きています、と。
そして、いつか奇跡は起こるかもしれない。そこに「も」絶対はないのだと。
(これは奇跡など絶対にない、というかつてゆかりさんの回復状況を話したときの鳴海の言

葉に対する返しでもあります。)
手術に絶対はない(=手術中には感情を排す)、と言った鳴海の忠告に感謝し、一方で信じ続ける(=患者との関係に感情の介入を許す)ことの大切さを鳴海に伝えたかったん

じゃないかと思います。


今回コトーと鳴海という、同じ医者でもまったく価値観が違ってしまって対極にあるかのような二人の描かれ方をされていますが、その目的はどちらも同じです。
人の命を救う。ただそれだけ。


けどその方法については誰も正解を知らない。
医師としてその目的にどう関わっていくことが正解なのか、は誰にもわからないことですし、もしくはどこにも唯一の正解なんてない、と思います。


コトーは自分の選んだ離島医療の道をくじけず突き進む決意を固めたかのようです。
島に戻り三上先生と二人きりで診療所の屋上での会話で、何で僕たちは医者なんでしょう?、と問う三上先生に、

/>医者って何なんでしょう、でも医師であることの意味を問い続けることを放棄してはいけないと思っています、と答えるコトー先生。
感謝する三上先生に片手を差し出しお互いしっかり握手したのは、これ

からも離島医療を頑張っていこう、という気持ちの現れですね。


(唯一の)正解というものがない道を進まなければならない、というのは「医者」という、多様な人の人生に関わる仕事の宿命なんだと思います。
最後にコトーから剛洋に宛てた手紙の中で、病気を診て

いるはずの自分がみんなの笑顔で励まされている、医者として人として生きる勇気をもらっている、というくだりがあります。
これがコトーの見つけた医者とは何か、という問いかけに対する(いくつもある)

答えのひとつなんだろうと思います。
そして島の医者を目指す剛洋にそれを伝えるところで終わります。いつかはバトンタッチする日がくるのでしょうね。


はぁ・・・ついに終わってしまって、さびしいです。もう泣けないのか-って。
それも、かなり。
あれ?泣くことに飢えてんのか、俺?(オイオイ


よくよく考えてみると、「ER」にしろ、「Dr.コトー」にしろ好きなドラマに医療系が多いのは偶然だろうか。




2006年12月21日木曜日

Dr.コトー 10話目

~Caution! ネタバレ注意~
以降に、ストーリーの展開など重要部分が記述されています。




前回はミナちゃんが自分の居場所を見失いそうになったとき、島のみんなが温かく見守っていたことに涙しました。
あ、そこは書いてなかった。ま、いっか。


いよいよ彩佳の問題がクローズアップされます。


彩佳の手術が決まり、コトー先生もついに彩佳父の課長にすべてを明かします。
課長はショックを受け内緒にしていたコトーにあからさまに失意を見せます。そんな課長は彩佳のもとに駆けつけ担当医の

鳴海先生から「生存確率」なんて難しい言葉を投げかけられ、輪をかけてショックを受けます。父親と娘は病気の重圧とお互いの気遣いがすぎて言い争いになり剛洋に目撃されます。
一方、剛洋からその様子を

聞いた剛利はコトー先生に彩佳のそばにいたほうがいいのではないかと聞きますが、コトーは課長に内緒にしていたこと、さらにいえば単なる医者と看護師、という関係以上に意識している彩佳を島に引き止めるべき

だったのではないかということに苦しんでいた、と告白します。
和田さんやミナちゃんもコトーが彩佳のもとにいくことを後押しします。
ある晩、昌代さんと課長が診療所に尋ねてきて、ずっと一人で

秘密を抱えて耐えてきたコトー先生をいたわり謝ります。そして二人とも頭を下げて娘のそばにいてほしいと頼みます。コトー先生も秘密にしていたことを二人に謝ります。
彩佳と課長のぶつかり合いあたりか

らちょろちょろ流れていた小川も、もうここで大洪水です。もうダメ。


その後、コトーの代わりに三上くんが来てたり、彩佳と病院であったコトー先生が「あやかさーん、来ちゃったっ」となんかひっくり返りそうなくらい似合わない明るい声で言っているのが涙流しながらウケまし

た。


コトー先生と鳴海先生との相克がいよいよ次回クライマックスを迎えます。
とても冷徹で、医者と患者の間に線を引くことが感情に左右されず確実に患者を救う医療につながると信じる鳴海と、


島医療に関わり、医者と島民との距離が近づくことを目指し、島民の生活を含めた大きな意味での医療活動こそが真の医療と信じるコトーと、
自分はどちらも否定する気になれません。
この物語はどう

いう結末を私に投げかけるでしょうか?


あぁ、もういよいよ今週最終回です。
彩佳はどうなるのか?コトーは?
・・・日付かわってるから、今日夜10:00より!!




2006年12月14日木曜日

Dr.コトー 9話目

~Caution! ネタバレ注意~
以降に、ストーリーの展開など重要部分が記述されています。


前回はさっちん・・・ではなくゆかりさんのガン克服とコトーの苦悩に涙しました。


今回の主役はミナちゃんです。
改めていうとミナちゃんは、内緒で病気治療のために本土に渡った彩佳の代わりに島に来た看護師さんです。
はじめのころはおっちょこちょいでそそっかしくて手術

に立ち会うと血を見てたじろいで、みんなをハラハラさせていたミナちゃんでしたが、今ではすっかり島の看護師らしくなってきています。
そんなミナちゃんの旦那さん(と名乗る人)登場。
弱々しそ

うな外見からは想像できない秘密を持っていました。
ミナちゃんはそこから逃げ出して島に来たんですね。
すったもんだがあって、ミナちゃんは自分にとって落ち着く場所のある島に残りたい、という

意思を貫きます。
島の人もそんなミナちゃんをやさしく包み込むように見守ります。


ところで「愛を乞う者」というのが9話目の題でした。


さだまさしの歌の歌詞にこんな一節があります。
「相手に求め続けてゆくものが恋 奪うのが恋 与え続けてゆくものが愛 変わらぬ愛」 (恋愛症候群)


ミナちゃんと弱イケメンの旦那がうまくいかなかったのは、「愛」の本当の意味を知らなかったということになるんでしょうか。