2016年7月8日金曜日

ブレグジットの国民投票は対岸の出来事ではない

かれこれ半月以上、そとの国にいます。

ブレグジットと騒がれて、EU離脱を国民投票で決めたUK
キャメロン首相は残留派の一人でした。
首相が残留をアピールしたにも関わらず、国内でEU離脱の声が大きかったからこその国民投票であり、その結果僅差ではあるものの離脱派が多数を握りました。
しかし、ニュースを聞いていると自らが決めた離脱という決断に困惑しているUKの姿しか見えてきません。
離脱決定後のEU総会に向かうキャメロン首相の姿を韓国のTVCNN)で見ましたが、インタビューに答える姿は毅然としており、立派な印象でした。
国内外から相当な圧力があろうと思われますが、頑張っています。
EUの規則には離脱に関する項目があるらしいですが、離脱する国が言い出さない限りその手続きが始まらない、ということになっているようです。
離脱デメリットを知る首相は、この会議では一切離脱に関することを言い出さなかったようです。(当たり前といえば、当たり前です。だから彼は残留派、なのですから。)
彼の心情に沿って考えれば、離脱の日が一日遠のけば、その分イギリスにとって利益になる、と考えるでしょう。
離脱の手続きは次の首相に委ねるといって、彼は辞任を表明しています。(これも当然です。)
キャメロン首相(党首)辞任後の保守党党首選が開かれることになっていますが、次の首相候補筆頭と目されていた離脱派のリーダーの一人が立候補を辞めたことは、以前書きました。
現時点では残留派の候補(メイ内相)がリードしているそうです。
サッチャー以来の女性首相が誕生することになるでしょう。


さて、仮の話として次に国民投票を行ったらどちらが多数派を握るかということに対して、自分の予想では結局たいした差にはならない気がします。
EUに残るとしても、移民や国内問題が噴出してくるでしょう。
残留も離脱も、イギリスにとっては国民全体の問題としてトコトン考えなければならない問題なんだと思います。
日本で深刻な問題を国民投票することになって僅差で決定された場合、私達はその決定についていくことが出来るでしょうか。



 





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