2014年11月22日土曜日

タカタのエアバッグ事件

タカタといえば、かなり悪名が高くなってしまいましたが世界的に高いシェアの持つ自動車の安全用パーツ(シートベルト、エアバッグなど)のメーカーです。
普段はエアバッグのメーカーを気にすることはありませんが、それがもとで事故が起こり死者が出たとすれば話は別です。
しかも日本のメーカーなので、世界中の人がその名や出自を聞けば、その製品に対してはメードインジャパンのクオリティを期待します(普通は)。


今アメリカではその名が悪の権化になっています。
昨日の朝、CNNではそのタカタ製のエアバックによって亡くなった方(女性、24歳)の姉が妹の死を悼む証言をしていました。乗っていた車はスバル インプレッサだそうです。


実は秋ごろから世界中でタカタ製エアバッグによる被害が出ていることに対する社会の注目は高くなっており、上記以外の死者もでています。
ニュースの注目度で言えば、日本メーカーの不祥事なのに日本ではあまり大騒ぎされていませんでした。
中国の食品偽装問題で日本人が被害を受ければ大きく報道されて、「中国製品はだめだ」と言う話になります。
この一件で、「日本製品は地に堕ちた」とは言われない、などと誰が言えるでしょうか。
日本人も身内には甘いんですね。でも、それはいわば「過保護」です。
世界で戦っていくうえで、「過保護」は何の得にもならないばかりか世界で戦っている日本人の足を引っ張る行為です。


日本の競争力が落ちているというのは実感として感じます。それは人件費に見られるコスト競争力による影響が大きな部分を占めていると思っていました。
今回の事件の背景にもコスト削減の余波を感じますが、どちらかというと企業モラルの比重が大きいと思います。
企業の意識次第で防げた事態で競争力を失う、つまりこれはモラルの低下で非常に深刻なことだと思います。
個人的に、タカタ社はこの先、世界で生き延びることは難しいと感じています。
(こんな会社が存続するのは信じられません。)


この製品を使っている多くの車は、早めにリコール対応するべきでしょう。
最近、ホンダ車がリコールが多くて評判を落としている、という話を聞きますがリコール隠しするよりよっぽど企業モラルが真摯である証拠だと思います。むろん、リコールが発生しないよう製品品質には細心の注意を払うべきですが、完璧な工業製品は存在しません。
タカタが、そしてこれを扱っている自動車メーカーが、この事件に関してどう対応していくのか、後手後手になるのか、真摯に先手を打ってくるのか、注目していきたいと思います。




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