水素化社会への取り組みついて熊本県では何か取りくんでいるのか、ネット上で調べてみたのですがいまいちわかりませんでした。
一応、県の部署に「エネルギー政策課」なるものがあります。
燃料電池車の普及促進のため、「熊本県燃料電池自動車普及促進計画(仮称)」を策定するための委員会が今年6月から始まっています。しかし、その議事録を探してみたものの、どこにもアップデートされていないようです。どの程度進捗があるのか、はなはだ疑問。
そのような中で知ったのですが、県が新エネルギー、省エネルギーの先進県を目指し2012年に策定した「総合エネルギー計画」というものがあり、先週その進捗が公表されていました。
策定水準が保守的で、およそ「先進県」を標榜するのは恥ずかしいレベルではあるものの、太陽電池の水準は想定以上の規模に進んでいます。
これは国の買い取り制度に乗っかった形で広がったもので、決して県が主導して広めたわけではありません。
そうでなければ、「九電による買い取り制度取りやめ事件」で大騒ぎすることはなかったでしょう。
自然エネルギーによる発電に関してよく言われる突っ込みとして、「発電安定性に対する不安」がありますが、通常の発電レベル以上の発電規模があればそんな不安はたちどころに消えてしまいます。
秋田県では風力発電に力を入れていて、2009年から発電だけでなく蓄電池などを含めた安定供給への模索(実証実験)を進めています。
さらに2011年には水素プラントまでも含めたプロジェクト構想が出来上がっています。
「次世代エネルギーパーク」が県に3か所以上あるのは北海道、秋田、愛媛、山梨です。力の入れようがわかるというものです。
熊本からは先進的な構想の「こ」の字も出てきていません。先進県を目指す、と標榜するならこういった戦略的な構想が必要です。
熊本県にはそういった方向のテクノクラートが不足しているのでしょうか、それとも既得権を守ろうとする抵抗勢力が強いのでしょうか。
ハイテク企業の立地が比較的多い県だと思いますが、県のお役所にはテクノロジーと社会の共生の仕方が分かっていらっしゃる方は少ないということです。いかにも残念なことであるよ。
以下、秋田県の取り組みです
「秋田県は2011年に策定した「秋田県新エネルギー産業戦略」の中で、風力発電や太陽光発電と水素プラントを組み合わせた実証プロジェクトの構想を打ち出していた(図1)。それに先立って2009年から、日本海に面した大潟村で風力と太陽光、さらに蓄電池を組み合わせた実証事業を開始している。水素を加えた実証プロジェクトも大潟村で実施する可能性がある。」
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