2015年7月7日火曜日

自動車を軽くすること

以前新型ロードスターの項で自動車の軽量化についていろいろ書きましたが、結局のところ自分が車に求める軽量さへの要求度って結構大きいんだなあと感じました。

次期ロードスター(2015)

だったらケータハムどうよって話もありますが、それは置いとく。(w


さて自動車の軽量化についての話。
自動車の量産車(T型フォード)がこの世に生まれて100年以上の歴史があります。
その後100年の間、性能向上、付加価値アップが自動車を一般消費者に買ってもらう際のアピールポイントでした。世界全体でそういう流れでした。
その度毎に車は大きく重くなっていきました。
ですが、昨年登場のスズキ新型アルトや今年の新型ロードスター(ND)の登場で流れが変わってほしいなあ、と思います。(きっかけはイーステクノロジーのダイハツかも?)
ルノーの影響を受けてか、日産はNoteやJukeとか、ベンツのダウンサイジングエンジンを積んだスカイラインを出してますね。ただ車両の軽量化への姿勢はいまひとつ。トヨタ、ホンダも然り。
最近輸入車ディーラーを巡る機会があり、そこで感じたのは、むしろ国産車よりも輸入車のほうが軽量化に積極的。アウディの社長はハイブリッドよりも今は軽量化を進めていく、みたいな事を言ってます

軽量化、ということがもたらすメリットは数字に表し難いポイントです。
燃費改善、は日本や欧州ではアピールポイントになります。
アクセルを踏んだ際に感じるレスポンスの向上は、数字で表し難いですね。
これは試乗してもらうことで一定のアピールが可能ですが、本当の意味で実感するのは試乗コースではなく、住んでいる場所付近の道だと思うんです。
そういう意味では、買ってもらわないと実感しづらいかもしれません。
タイヤやブレーキパッドの寿命が延びる=維持費が安くなる、は数字で出しやすいですがどうでしょうか。
使用者の状況によって時間や距離がまちまちになるので比較が難しいですね。
加えて、パーツメーカーの売り上げが減るので嫌がるでしょうか?

・・・あぁ、難しいな。
アピールした上で、さらに実際の売り上げにつながらないことには軽量化がトレンドとなることは難儀です。

ヨーロッパから出てきたダウンサイジング、と言う言葉がひとつのトレンドを生みそうな気配があります。
ダウンサイジングは過給器込みのエンジン排気量の話ですが、ターボ化しても十分軽量化を果たすことが出来ます。
欧州メーカーはプラットホームの軽量化にも本気で取り組んでいます。
ダウンサイジングを車全体に広げ、それがもたらす性能向上や環境対策効果が大きいことを社会に訴えています。
技術的な部分は日本のメーカーにとっては難しいことではありませんが、この課題を正面きって取り組んでいるメーカーは前回も言ったようにそれほど多くはありません。
軽量化を実用化させているのはダイハツ、マツダとスズキのみです。
なぜなら、日本人は軽量化に価値を見出さないようになってしまったから。
このダウンサイジングという価値観が多くの日本人に受け入れられるか?
今後の10年間が、日本と世界市場の分岐点になるのではないかと心配しています。

その前に、なのかどうか。日本の自動車市場そのものが危機を迎えている気がします。

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