日報問題における制服組の姿勢

この問題、日本から軍隊を海外派兵することを是とするか非とするか、という問題が根っこにある。海外派兵を正当化したい軍拡主義者の安倍筆頭とした政府は、海外に自衛隊を送るのは戦闘地域ではない、だから海外派兵した自衛隊が戦闘なんてするはずがない、問いう無理な建前で海外派兵を正当化した。
このため、日報に戦闘という文字があれば、建前が崩れ政府の責任問題になる。
このため政府は日報を隠したかった。おそらく、日報には戦闘、小競り合い程度の記録はあったのだろう。いや、あってもおかしくない。だってそんな場所だもの。
政府が自分たちの野心のため、自衛隊に無理をさせた。嘘をついて現実と建前の格差が激しい場所に自衛隊を送り込んだ。気の毒なのは自衛隊の人々ではある。
日報は現場の貴重な記録で、何かトラブルがあればそれを繰り返さない為に大変重要な記録。機密だから秘密にすべきという愚かな議論があるが。それではシビリアンコントロールの前提を無視している。
政府特に安倍は自衛隊を他国に対する恫喝の道具として合法化したくて仕方ないらしい。愚かなことこの上ない。東条英機か時代錯誤も甚だしい。
そんなわけで、政府の玩具にされている制服組は一体どんな心境であろうか、と考えていた。

 ［東京　５日　ロイター］ - 自衛隊制服組トップの河野克俊統合幕僚長は５日の定例会見で、イラク派遣部隊の日報が昨年３月に陸上自衛隊で見つかったものの、当時の稲田朋美防衛相らに報告されなかった問題について、「大臣、国会に対して背信的な行為を行ったと言われても仕方ない」と語った。

  制服組の方がよほど、少なくとも、霞ヶ関の奴らより良心が残っているようだ。立場を弁えていると思える。あとは彼ら自身で組織の引き締めをするのでしょう。
背広組が余計なちゃちゃを入れなければいいが。